小林深雪です。
株式会社FUGA設立は平成6年、今から28年前のことです。
今の店舗のキラー通りを挟んで向かいの建物1階、10坪からFUGAは始まりました。
ギリギリの開店資金しかなく、創業メンバー4人で、千葉の製材所から安く木を譲ってもらい、
テーブルやディスプレイ台をのこぎりをひいて手作りしたり、田舎の両親が送ってくれた竹箒を
パーティションにしてみたり、いろんなアイデアで素敵なお店を作った夏が、とても懐かしく
そして、それをやっていた自分たちが愛おしく思えます。
沢山の夢と、体中に漲るやる気、あの頃の自分たちは、本当に頑張っていたな。。。
多くの素敵なお客様に励まされ、褒められ、時に叱られ、育てていただきました。
素晴らしいスタッフとの出会いがありました。
FUGAは、人に恵まれたからこそやってこれたなとつくづくと思います。
全てのお客様、スタッフにありがとうの気持ちを伝えたいです。
今の店舗に引っ越す時も、ほぼ人力で沢山の人たちの協力のもと連日深夜までやったっけな、、、
オープンの日、300人近くのゲストが祝福にかけつけてくれて大感激。
あれから22年、スタッフも35人の大所帯になりました。
地下1階はプランツ専門のフロアに。失敗も沢山あったけど、その時は精一杯でした。
ご迷惑をかけた方々には、この場をおかりしてごめんなさい。
私はFUGAをFUGA TOKYO株式会社のみんなに託して引退します。
引退して何をするんだとか、深雪さんのことだからまた何かしたくなるよとか、
言ってくださる方も多いですが、自分では全くの白紙状態。
現役中、花屋トライアスロン状態で、仕入れ・製作・経営と精一杯やってきましたので、何もやり残したことはございません。
フローリストとして、人にも仕事にも恵まれ幸せすぎる花屋人生を歩めたと思っています。
人生は、いかに無駄なことをしたかで豊かさが決まるといいます。
花という、食べれもせずやがて枯れてしまう究極の贅沢な方法で、人に癒しや感動を与えることができるこの職業は
私にとって天職でした。
これからは、FUGAを常に1番に考えていた小林深雪ではなく、自分を1番にして、ちゃらちゃら生きていくつもりです。
長くなりましたが、最後にスタッフのみんなへ。
FUGAの初代社長、小林弘。この男のパワー、FUGAへの熱い思いがFUGAの源なのを皆さんお忘れなく。
時に勢い余って、衝突することもありましたが、彼程、優しく繊細な男はおりません。
よく2人で「2番じゃだめだよ、1番でなくては。日本一、バランスのいい花屋になろう。」と
人様に迷惑かけて己が勝ってもかっこ悪いだけ、社員の給料、仕入れ先への支払い
当たり前ではありますが、一度たりとも遅れたことがないのは私たちの自慢です。
一緒にFUGAを始めていっぱいケンカもしたけど、自分が強く真っ直ぐに生きてこれたのも、小林弘のおかげです。
どうも、ありがとうございました。そして、お疲れさまです。
私たちで作った株式会社FUGAはなくなりますが、きっと若いみんなが、
もっと、きっと、素晴らしい花屋にしてくれることと信じています。
28年間、ありがとうございました。
株式会社FUGA 代表取締役 小林深雪
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