flower sectionの二重作です。

こんにちは。flower sectionの二重作です。

いつもは1F切り花フロアーのカウンターで接客や花束の制作をしている私ですが、
今回はお店を飛び出して、とあるCM制作のお仕事をしてきました。

このお仕事の始まりは、いつもご来店いただくスタイリストさん。
普段はご自身でお選びになってご購入されていますが、
今回はお花がメインのCMのセットということで、
現場まで私たちが伺いセッティングすることになったのです。
お花がメインのセット。。。それはお花屋さんを一軒作るというもの。
ハウススタジオの1フロアをまるまるお花屋さんに作り上げて欲しいとのことでした。

テーブルや棚など什器はスタイリストさんがご用意され、
私たちはそこに飾るお花と花瓶、店内外の植物を担当する事になりました。
お花のテイスト、ボリューム感を伺い、どんなお花を使用するかはお任せいただきました。
什器のサイズから、どれくらいのお花と花瓶が必要なのか割り出し、お花を仕入れます。
心配性と万全を期す気持ちが相まって、
最終的にご用意したものは大小合わせて100種類以上!
何が起こるかわからない現場には少し多めにお花を持っていきます。

現場は都内のハウススタジオ。
私たちが到着した朝10時には、スタッフの皆さんはスタンバイされていて、お花を下ろしたり、花瓶に水を汲んだりといろいろ手を貸してくださいました。

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今回は、実際の撮影が翌日だったため、タイトな時間制限が無く、
割と余裕を持って作業をすることができました。
とはいえ、什器やスタジオを汚したり傷付けたりは絶対にしてはならない事。
照明の機材等も入るので、お水をかけてしまわないよう、細心の注意を払って作業します。
緊張感もありつつ、しかし和やかな雰囲気の中、作業開始から約2時間ほどで1軒のお花屋さんを仕上げることができました。

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最後に、ご依頼頂いたスタイリストさんや、CM制作の方からチェックを頂き、無事に現場を終えることができました。

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翌日伺った撤去で無事に撮影を終えられたことを伺い、ほっと胸を撫で下ろしました。

普段よく行なっている店内のディスプレイという作業。
同じお花を並べるという作業ではありますが、
撮影となるとやはりいつもと違った緊張がありました

現場に入り、沢山のスタッフさんがCMという1つの作品、
1つの商品の売れ行きに関わる仕事をされている事を目の当たりにした時、
「私がこれから作る花屋さんが、このCMの良し悪し、私たちに仕事を依頼して下さったスタイリストさんの信頼に関わるんだ」
と少し怖くなってしまったのです。

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緊張すると、色々な判断がしにくくなります。
ひとつひとつのお花をどこにどう置くか、迷いが生じてしまいました。
そんな時に、ふと我に帰り、私が思った事。
それは、FUGAでディスプレイをする時やお花を作る時に常に考えている事。
「このお花を綺麗に見せるにはどうしたら良いか。」
そして、私がこのお花屋さんだったら、店内に入ってきたお客様にどんなお花を一番に見て頂きたくて、
どんな気持ちになって頂きたいか。

スタイリストさんからのご依頼は
「ステキなお花屋さんを作って欲しい」でした。
CM制作の現場という架空のお花屋さんでははありますが、私がここの店主として、どんなお花を見せたいのか、どんなお花屋さんを作りたいのかに徹しようと思いました。
それが「ステキなお花屋さん」を作るために一番大切なことだと思ったのです。
すると、お花を置く位置、高さ、場所をどんどん決めていくことができました。
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そんな気持ちで動いていた私たちが、あまりにも現場にマッチしていたのか、「CMに出演する花屋役の方ですか?」とスタッフの方に聞かれるくらいでした。

いつもとは勝手の違う現場だと、緊張してしまうこともありますが、結局は普段の積み重ねと、何のためにするのかを忘れないことが、良いパフォーマンスをするために大切なんだなぁと改めて感じました。
初のCM出演はありませんでしたが、とても楽しく、また一つ勉強になる経験をさせていただきました。

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