今回は、みんな大好き多肉植物のお話です。
多肉植物というのはどのような植物かというと・・・
『 葉、茎、または根の内部の柔組織に水を貯蔵している植物の総称である』 (ウィキペディアより)
簡単に言うと・・・
『 葉がぷっくりしていて肉厚な植物』
『 茎が塊のように膨れている植物』
のことを多肉植物とよびます。
よく耳にしますが、『多肉植物という種類の植物がある』 とか『 多肉植物=サボテン』 というのは間違いです。
分類学上、全く別の種の植物でも、葉や茎などに水分をためる性質をもっていれば多肉植物と呼ばれます。
『多肉植物=サボテン』 も際どいですが間違い。
サボテンは多肉植物ですが、多肉植物全てがサボテンではありません。
ちなみに、多肉植物は世界中に自生していますが、サボテンはアメリカ大陸だけに自生しています。
全く違う種類、場所でそれぞれ生きる多肉植物ですが、1つ共通していることがあります。
それは<生きるために必要な水分を得ることが困難な場所で生活している>ということです。
ある種類は砂漠のような場所、ある種類は一年を通してほとんど雨が降らないような場所、
またある種類は急な崖や樹上などですぐに水が流れ去ってしまうような場所。
そんな、水を得ることが難しい環境でたくましく生き残るために、多肉植物は『多肉植物』 になったのです。
写真 ハオルチア
砂漠のような環境に生きるハオルチア・オブツーサ
自生地では地面に潜って水分の蒸発を避け、葉の先端の透明な窓から光を取り入れている
写真 カンガルーポケット
樹上など、すぐに水が流失してしまうような環境のディスキディア・カンガルーポケット
葉の一部を袋状にして水を蓄え、その内部に根を伸ばし水分を得る。
写真 マルサボテン
乾燥地帯のサボテン(和名 金鯱)
丸い形になることで体の表面積を減らし、水分の蒸発を最小限に防いでいる。
そんな個性的でクレバーな多肉植物を上手に育てる上で大事なことは、<光と水やり>です。
種類にもよりますが、多肉植物は明るいところが大好きです。
よく光にあててあげることがとても重要です。
光が足りないと間延びして形が崩れたり、不足しすぎると枯れてしまうこともあります。
そして水やりですが、水は絶対にあげすぎないようにしてください。
もともと水がたくさん得られるような場所で生まれた植物ではないので、水をあげすぎると、確実にダメになります。
特に真夏・真冬は一切水をしないほうがいいくらいです(注 種類や環境によります)
多肉植物に限らずですが、植物を上手に育てるコツは、よく観察すること、どんな環境で生きていたのかを知ること。
できるだけ自生地の環境に近づけてあげることです。
よく観察し、植物を知るための努力をすれば、いずれ、植物たちの声が聞こえるようになります。
相手をよく知り、喜ぶこと嫌がることをイメージできれば上手く付き合っていけるはずです。
人間と一緒ですね。
上村